見てきた018:大山町プロジェクト/新関謙一郎
Photos (c) Site / shikichi Jun-ichi Nakagawa
井の頭通り沿いに建つ2階建ての小さなオフィスビル。
いくつか見てきたこれまでの新関謙一郎の建物は、周辺の外部環境を拒否するような(むしろ考慮しすぎた結果なのかもしれないけど)建ち方に「なんで?」と共感できない部分が多々あった。けど、この建物にそういう印象は抱かなかった。
この建物では光と材料のあり方をとことん突き詰めているところが、面白い。
型枠コンクリートブロックの目地とざらついた表面をいかに連続させ、光とともに重ね合わせ、その結果どんな空間が生まれるか?
そんなことを意識してこの建物は生まれたのかと。
東西に伸びる敷地に対して、建物をそのまま横たわらせる。そこまでは誰でも考えうる過程。だけど、南面である井の頭通り沿いに開口部を設けない、南面開口を採用しない。というのは、意識しないとなかなか選択できない。
南面開口を排除することで、型枠コンクリートブロックのみで作られた外部空間が出現する。東西に設けられたスリットから入る、波長の長い光によって室内空間は変化していく。
ここに、南面開口によって直接光が入り込んだら、それらの印象はぼやける。
さらにぼやけさせない方法として、型枠コンクリートブロックとそれ以外の材料(素材はもちろん開口部やドア、手摺など)は徹底してぶつけて終わらせている。
住宅よりも、日中居る時間が長い事務所だからこそ光を扱うという方法は、オフィス建築として面白い切り口だと思う。
設計:新関謙一郎 / http://www.niizekistudio.com/
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